Book Review

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労働・就職

労働問題山積するニッポン:誰も得をしない日本型雇用の行き詰まり – 城繁幸『7割は課長にさえなれません』

読書案内城繁幸『7割は課長にさえなれません - 終身雇用の幻想』(2010)一人ひとりの姿から浮かび上がる日本の労働問題 2010年刊行。 著者は、日本の労働問題、格差問題の根本的な原因が、年功序列型の日本の雇用慣行にあることを指摘して、一...
労働・就職

年功序列という既得権益 – 城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか?』

読書案内城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか? - 年功序列が奪う日本の未来』(2006)世界でも極めて特異な日本の企業体質 厚生労働省の発表によれば、新卒で入社した社員が3年以内に離職する割合は、1992年度には23%だったが、2000年度...
経済

知識社会に向けて – 神野直彦『人間回復の経済学』

読書案内神野直彦『人間回復の経済学』(2002)市場経済に従属する人間 1982年から87年の足掛け6年に亘った中曽根政権は、構造改革を主導し、規制緩和、民営化、行政改革を推し進めた。しかし、その結果の90年代は、「失われた10年」と呼ばれ...
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経済

アベノミクスは左派政策? – 松尾匡『この経済政策が民主主義を救う』

読書案内松尾匡『この経済政策が民主主義を救う』(2016)アベノミクスとインフレ目標 2016年刊行。 左っかわの人による左っかわへの批判。 日本の野党は、すでに政党としての体を成していない。方向性を見失い、対案を何も出せないまま、ただ政権...
労働・就職

日本のシューカツをおかしなものに歪める人たち

書評(残念な本)大沢仁・石渡嶺司『就活のバカヤロー 企業・大学・学生が演じる茶番劇』(2008)狐と狸の化かし合い——日本の就活の不合理 企業は、職業経験のない学生を評価しようとするため、結果として学歴だけが判断材料となってしまう。一方の学...
独立・起業

成功のために学ぶ反面教師 – 畑村洋太郎『決定版 失敗学の法則』

読書案内畑村洋太郎『決定版 失敗学の法則』(2005)組織論・経営論で欠けている失敗の知識化 初版は2002年の刊行で、著者は機械工学の専門家。 機械を設計する上では、実証実験による知識は欠かせない。 一つの機械が完成するまでには、実際に組...
政治

東欧諸国の挑戦 – 羽場久美子『拡大ヨーロッパの挑戦 増補版』

読書案内羽場久美子『拡大ヨーロッパの挑戦 増補版』(2014)東西ヨーロッパの統合 本書は、2004年に刊行された著作の増補版。(2014年改訂) 中心的なテーマは、2004年のEUによる中東欧10カ国の加盟承認、すなわち史上最大規模のEU...
政治

ドイツ一人勝ちのEU – エマニュエル・トッド『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』

読書案内エマニュエル・トッド『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』(2015) 自由貿易は諸国民間の穏やかな商取引であるかのように語られますが、実際にはすべての国のすべての国に対する経済戦争の布告なのです。自由貿易はあのジャングル状態、今ヨー...
政治

アメリカとどう向き合うか:カナダの自主外交に学ぶ – 櫻田大造『対米交渉のすごい国』

読書案内櫻田大造『対米交渉のすごい国』(2009)小国の対米戦略 2009年刊行。 カナダ、メキシコ、ニュージーランドといった小国が、いかにして独自の対米交渉を展開してきたかを検証した一冊。 著者はこれら三国の外交政策の事例から、対米交渉に...
政治

アメリカの政策に翻弄される南米諸国 – 石井陽一『「帝国アメリカ」に近すぎた国々 ラテンアメリカと日本』

読書案内石井陽一『「帝国アメリカ」に近すぎた国々 ラテンアメリカと日本』(2009)新自由主義の実験場となったラテンアメリカ哀れメキシコよ。アメリカにあまりにも近く、天国からあまりにも遠い。 2009年刊行。 2008年9月のリーマンショッ...
政治

日本の対中戦略 – 上念司『国土と安全は経済(カネ)で買える』

読書案内上念司『国土と安全は経済(カネ)で買える』(2014)中国の覇権主義と日本の対応 日本は、積極的に支那と戦争をする必要はありません。ひたすらアベノミクスで経済力を強化しつつ、支那を取り囲む国々と経済的な連携を強め、「静謐を保つ」こと...
政治

軍事大国化する中国 – 孫崎享『不愉快な現実』

読書案内孫崎享『不愉快な現実』(2012)世界最大の経済大国となった中国 2012年刊行。 「中国は今後10年以内に、経済・軍事の両面でアメリカと肩を並べる大国になる」——。 これは多くの人が予想していながらも、直視を避けてきた現実である。...
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