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【ホントに迷惑!!】廃品回収車による騒音被害

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騒音を撒き散らす廃品回収車

 毎日のように大音量を撒き散らして住宅街を徘徊する廃品回収車。
 「いらなぐなっだぁー、でぇーぞーこぉ、えぁこぉん…」といった濁声の男性アナウンスから、「こひぃらふぁ、ふぁいひぃんくわいしゅ~しゃれぇ~す」と甘ったるい女性の声まで、種類は様々。だが、共通しているのは公共空間を無神経に騒音で汚染しているという点だ。

 なぜ、このような業者が地域住民の迷惑を顧みず堂々と活動できているのか。
 この非常識な騒音によって、仕事中や休息中に集中を乱された経験のある者は少なくないだろう。特に夜勤明けの者や赤ん坊を育てる家庭にとっては、身体的・精神的な被害といっても過言ではない。

 しかしながら、こうした状況にもかかわらず、行政による明確な規制が行われている様子はない。そもそも公益性の高い活動とは到底言えない営利目的の行為によって、住民の生活環境が脅かされている現実は、極めて異常である。もはや時代錯誤も甚だしく、海外からは「the noisiest country」と嘲笑されている始末だ。

静かな街を取り戻すために必要なこと

 改まる気配のない日本の騒音環境に対して、そろそろ住民が自ら具体的な対策を講じるべき時期に来ている。ここでは、筆者自身の体験をもとに、現実的に取り得る対策を列挙する。

① 役所に苦情を申し立てる

 現在では、多くの市区町村が公式ホームページ上で「市民の声」や「ご意見・ご要望」を受け付けている。これが最も手軽で現実的な手段の一つである。

 とはいえ、役所という組織は形式的対応に終始しがちである。筆者も中野区に対して苦情を申し立てたが、メールは無視され、電話では「巡回パトロールを行っておりますが、全域をカバーするのは困難で…」という典型的な役所答弁を受けた。

 本来であれば、「対策中」であるならば、その成果や実績をまず示すべきである。にもかかわらず、「努力しているが効果がない」と言い訳に終始する姿勢は本末転倒である。「対策しています、しかしながら…」という枕詞は、要するに「何もしていない」の言い換えに過ぎない。実際、筆者の住む地域には、毎日のように廃品回収車がやってくるが、「巡回パトロール」など一度たりとも見たことがない。

 粘り強く繰り返し問い合わせた結果、ようやく中野区側から「警察とも協議する」という回答を引き出すことができた。

② 議員に法整備を要請する

 廃品回収車による騒音が放置されている最大の要因は、これを直接的に禁止する法律や条例が存在しないことである(一部、規制条例は存在するが十分ではない)。したがって、区議会議員や都議会議員に対して、法整備の必要性を訴えるのが有効な手段である。

 現在、多くの自治体では、議員の氏名・連絡先・ホームページを公開しており、そこから直接メールを送ることが可能である。筆者は中野区の複数の議員に対してメールを送信したが、約半数の議員から返信があり、そのうちの一人は「次回の区議会で議題として取り上げる」とまで回答してくれた。これは想定以上の成果であった。

 一方で返信すら寄越さなかった議員には、今後一切票を入れないと心に誓った。選挙で誰に票を託すかは、こうした対応を見ることでも判断できる。

③ 業者に直接申し入れる

 効果なし。
 残念ながら、個人が業者に対して拡声機の使用中止を求めても、無視されることがほとんど。そもそもまともな人間がこんな非常識な職業に就くわけがない。業者に良識を期待する方がどうかしている。

④ 自治会・管理組合に働きかける

 インターネット上で確認したところ、あるマンションの自治会が廃品回収業者に立ち入らないよう申し入れを行い、その地域の騒音が軽減されたという事例が存在した。もちろん、これはその地域のみの限定的な効果であり、業者は他の地域で同様の騒音を撒き散らしているため、根本的な解決とは言い難い。

 とはいえ、地域住民が連携して対応するという点においては、現実的かつ有効な方法の一つである。
 自治会などの地域組織を通じて、業者に対してだけでなく、役所に対して複数名で申し入れることで、行政の反応は大きく変わる。

 組織的な意見表明は、個人の正当な主張よりも遥かに影響力を持つ。役所も議員も、ある程度の「数」を前にしなければ動こうとしないのが実情である。

 仮に自治会を動かせなかったとしても、数名の住民がまとまって行動することで、役所の対応が変わる可能性は高い。署名活動なども、少人数からでも始める価値ある行動といえる。

⑤ 警察への通報

 多くの廃品回収業者は、音量規制の違反や無許可営業など、何らかの法令に違反している場合が多い。そのため、最も効果的かつ即効性のある対応は、警察に通報することである。

 ただし、警察に通報するという行為は心理的なハードルが高く、筆者も当初は躊躇していた。しかし、中野区役所への繰り返しの問い合わせや議員への働きかけを通じて、議会で問題提起がなされ、最終的には中野区が警察への協力を正式に要請するに至った。

 これにより、「110番して構わない」という事実上のお墨付きを得ることができた。それ以降、筆者は自宅前を通過する廃品回収車のナンバーを撮影し、騒音が著しい場合には迷わず通報している。

・110番にかけた際の記事はこちら↓

黙っていては何も変わらない

 廃品回収車による騒音は、単なる「不快」や「迷惑」の域を超えた、れっきとした生活環境破壊である。これを放置している限り、住民の生活の質は向上しない。

 行政や議員が動かないのであれば、まずは住民が行動するしかない。一人ひとりの声が積み重なり、やがて社会全体を動かす力となる。
 沈黙せず、できることから始めよう。静かな街は、誰かが行動しない限り、永遠に戻ってこないのだから。

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