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【1000円カット】QBハウスが値上げ – 消えゆく街の床屋さん

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 そーいえば、最近、床屋ってめっきり見かけなくなった。昔は、駅前や商店街に「街の床屋さん」といった感じの個人経営のお店が必ずあった。赤と青の、あのくるくる回るサインがあるお店。いわゆる「理髪店」ってやつ。

 で。代わりに、出てきたのが、「1000円カット」。

 1000円でカットのみ。洗髪、洗面、髭剃り、余計なものは一切なし。
 「QBハウス」がこの先駆けで、1号店の出店は96年のことらしい。そこから、一気に多店舗展開して、あっという間に、街の床屋を駆逐してしまった。

 Amazonのせいで、町の本屋が消えるという声はよく聞いたが、QBハウスで街の床屋が消えるという話はほとんど聞いたことがない。だが、実際は、本屋よりも床屋の方が先に消えてしまった。

 街の床屋が消滅したせいで、世のおっさんたちの散髪は二極化していった。

 「1000円カット」に行くか、「美容院」に行くか。

 で。

【美容院】
・予約が面倒
・会話がしんどい
・オシャレな雰囲気に気後れする
・高い

【1000円カット】
・安い
・でも、出来の当たり外れが大きい

 という究極の選択を迫られることになった。

 もちろん私は、1000円カットの方に行くキリッ。

 とはいえ、1000円カットは担当者によって仕上がりに差がありすぎる。
ひどいときには、左右で長さが違う。たまに上手い人がいても、次に行くともういない。同じ店舗でも担当者はコロコロ変わる。
 どうやら人の入れ替わりが激しいらしい。

 ……と思っていたら、やはり最近では人材確保がかなり難しくなっているようだ。
 QBハウスは、今月から、1200円へと値上げになるらしい。

 人件費の高騰なら、仕方がないかぁ。。。と思っていたら、どうもそんな単純な話でもなさそうだ。
 こんな記事があった↓

 驚いたことに、QBハウスは、2018年3月に東証一部に上場していたのだ。知らんかった。いつの間にそんなに大きくなっていたんだろ?
 この記事によれば、現在の運営会社は、将来の利益を担保に金融機関から融資を受けているという。そのため、銀行から業績拡大を迫られる立場になっているとのこと。。。

 なんか、ヤな予感しかしない。。。

 銀行主導の経営って、基本的に数字しか見ていない。客のほうを見ずに商売を進めがちだ。

 今回の値上げによって、労働環境が改善され、その結果としてサービスも向上する——そんな好循環が本当に生まれるのだろうか。
 株主配当や内部留保に消えていくだけ、なんてことはないのだろうか。

 QBハウスは、デフレ経済下で急成長した。いわばデフレの優等生だ。しかし、その他のデフレの優等生と呼ばれた企業は、値上げをした途端に、客離れを起こしている。QBハウスにもそうした懸念がないとは言い切れない。

 もし、街の床屋を駆逐したあとで、QBハウスまでもが撤退するようなことになったら……
 この国に「散髪難民」が生まれてしまうではないかッ!!

 私はいったい、どこへ髪を切りに行けばいいのか?
 このまま禿げ散らかせというのかっ!

 はぁ……
 街の床屋さん、帰ってきてくれないかなぁ。。。

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