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スタバでMacbookを使うワケ

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スタバとは何か?

 「スタバ」という名前を聞いたことがあるだろうか。
 スターバックスコーヒーの略称で、シアトル発のコーヒーショップだ。
 日本国内で約2000店舗を展開している。

 Macbookの利用者が多いことでも知られている。

 「スタバでMac開いている意識高い系」とそれを揶揄する「ネット民」との戦いの場でもある。

 古(いにしえ)より続くこの争いは、今でも収束を見せる気配はない。

 なぜ、この不毛な争いは続くのだろうか?

 その理由を人類史に遡って考えてみたい。

スタバとAppleのブランドイメージの合致

 そもそもなぜスタバでMacを使っている人が多いのか?
 その理由はいくつか考えられるが、最も重要なのは、ブランディングの親和性だ。

 「ブランディング」とは、簡単に言うと「イメージづくり」や「印象づけ」のこと。商品・サービス・企業・人物などが、人々にどんな印象を持ってもらいたいかを考え、それに合った見せ方・伝え方をしていくことだ。

 Macもスタバも「おしゃれ」「洗練された」イメージを持たれていて、ライフスタイルとして相性がいいと感じる人が多い。Macを使ってスタバで作業すること自体が、ある種のスタイルになっている。

 スタバとAppleのブランディングについて言えば。。。

  • スタバのブランディング
     「高品質なコーヒー」「おしゃれな空間」「くつろげる場所」というイメージを作るために、店内の雰囲気や音楽、カップのデザインまで工夫している。
  • Apple(Macbook)のブランディング
     「シンプルで洗練されている」「クリエイティブな人が使う」というイメージを持ってもらえるよう、製品のデザインや広告の見せ方が統一されている。

 この両者のブランディングが、消費者の間でうまく合致したことが、スタバにおけるMac率の高さにつながったのだろう。

脳の仕組みとブランディング

 ブランディングと脳の働きには密接な関係がある。
 人間の脳は日々膨大な情報を処理しており、効率よく判断・記憶するために、物事をイメージや印象で整理する傾向がある。
 ブランディングは、まさにその脳の仕組みに働きかける行為である。

脳とブランディングの主な関係

  1. 脳は「簡単に覚えたい」
     人の脳は複雑な情報よりも、単純で明快なイメージを好む。
     「このロゴ=安心」「この色=高級感」といった連想で記憶を簡略化しようとするのだ。
     ブランディングは、この特性を利用して、一目で覚えられるデザインやメッセージを設計する。
  2. 感情を動かすことで印象が残る
     脳には「A10回路」と呼ばれる感情を司る領域があり、ストーリーや体験がこの部分を刺激すると、「好き」「信頼できる」といった感情が生まれる。
     ブランドは、感情に訴えることで記憶に深く残る。
  3. 繰り返しが安心感を生む
     脳は、見慣れたもの・聞き慣れたものに親しみを感じやすい(単純接触効果)。
     同じロゴや色、トーンを何度も接触させることで、「信頼できる」という印象が形成される。
  4. 「自分ごと」になると記憶に残る
     人は、自分と関係があると感じた情報に強く反応する。
     「あなたの生活に寄り添う」「あなたのためになる」といったメッセージは、脳にとって重要なものとして記憶に残りやすい。

ブランディングとは「思い込み」をつくる技術

 要するに、ブランディングとは脳の「感じる・覚える・信じる」仕組みに働きかける技術の集合体である。
 これは先入観や思い込みと同じメカニズムであり、ブランディングとは「思い込みをつくる技術」と言い換えることもできる。

 そして、一度形成された思い込みは、そう簡単には崩れない。

 たとえば、「意識高い系とは何か」と聞かれて「スタバでMacを開いている人」がすぐに思い浮かぶのも、強固なブランドイメージによる影響だ。

 肯定にせよ揶揄にせよ、私たちはブランドが生み出したイメージに強く引きずられているのである。

日本人とブランディング

日本人は、ブランディングにとりわけ弱い国民だと指摘されることがある。
たとえば──

  • クリスマスにはケーキとケンタッキーフライドチキン
  • バレンタインデーにはチョコレート
  • 結婚式にはウェディングドレス

これらはすべて、テレビコマーシャルによって広まった習慣である。
「現代的」「おしゃれ」といったイメージを、メディアが巧みに演出し、人々はそのまま受け入れてきた。

 ドヤ顔でMacをカタカタやっている人も、必死になってネットで嘲笑している人も、本質的にはブランドやイメージに支配されやすい心のありようを示しているにすぎない。

 さて。

「スタバでMac開いている意識高い系」対「揶揄するネット民」

 この古の争いにどのようにして終止符を打つか。

 それは、イメージに囚われることなく、その行為の実質を問うことだろう。
 スタバでMacを使う人間は、その行為が自分の作業にとって意味があるかどうかだけを考えればいい。
 一方、揶揄する側も、その言動が自分にとって何か価値を生むのかを考えてみるべきだ。

 要は、その行為が自分にとって意味を持つかどうかで判断すればよい。
 もし意味があると感じるなら、他人の目など気にせず続ければいい。

 そのためにまず必要なのは、自分の脳がいかにイメージや印象に左右されやすいかという仕組みを理解し、自覚することである。

 余談だが…
 以前から、一度、スタバには行ってみたいと思っていた。しかし、自分はDellのノートPCしか持っていなかったため、断念していた。それが、今月、Macbook Airを購入したので、ようやく実現した。

 やはり、スタバは、PC作業には最適な場だと思う。

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