【投資入門】株式投資を始める際に覚えておきたい株式用語まとめ

株式用語入門編

 株式投資には独特の用語や言葉遣いがたくさんあります。
 日本の市場取引は歴史が古く、江戸時代初期の米市場の先物取引まで遡ることができます。そのため難読用語や古めかしい言葉が今でもたくさん使われています。

 さらに近年では欧米諸国の金融理論も盛んに紹介、取り入れられていて、外来用語も多く使われるようになりました。

 株式投資を始める際は、こうした用語を覚えておく必要があります。今回は、株式投資初心者が、まずは覚えておくべき基本の株式用語を紹介します。

取引関連用語

指値(さしね)・成り行き

 株取引において、指値とは、証券会社に値段を指定して売買注文を発注すること。対して、成り行きは、値段を指定せずにその時の時価で注文を発注すること。

 

前場(ぜんば)・後場(ごば)

 日本の証券取引所が営業している時間は、午前9時から途中の中休みを挟んで午後3時まで。午前中の9時から11時30分までを前場、1時間の休憩が入り、再び開く午後の12時30分から15時までを後場という。

 

寄付(よりつき)・引け

 証券取引所の取引が開始した際の一番最初の取引、あるいは、その時の値段。日本の証券取引所の営業は、前場と後場の二つがあるので、それぞれに寄付がある。

 寄付の取引価格は、営業時間外に発注されたものをすべてまとめて整理して決められる。指値で成立した売買取引の中央値で値段が決まり、成り行きから優先して処理される。
 特に一日の始まり、つまり前場についた値段のことを始値(はじめね)という。

 寄付に対し、営業時間最後の取引のことは、引けという。その際の値段は引け値と呼ばれる。特に後場最後の取引は、大引けといい、その日最後についた値段のことを終値(おわりね)という。

 

ザラ場

 証券取引所の前場、後場の取引時間帯のこと。この時間帯の取引は、同じ条件であれば、発注の早いものから優先に処理される。競売方式で条件の合ったものから順次取引される。

 

約定(やくじょう)

 売り注文、あるいは買い注文が執行されて、株の売買が成立すること。

 

出来高(できだか)

 売買の成立した株数のこと。株の取引量を示し、銘柄の人気度を図る目安になる。

 

利確

 利益確定の略。保有している株を売却して利益を確定すること。
 反対に、株を売却して損失を確定することを損切りという。私を含む多くの個人投資家にとって最も馴染みのある言葉。
 持ち株を処分することは、手仕舞いという。

 

評価損益

 現在の株価(時価)から購入時の株価(簿価)を引いた評価額のこと。株の購入時よりもその株価が上がっていれば、評価益となる。この利益のことを含み益(ふくみえき)という。逆に、含み損(ふくみぞん)とは、個人投資家が目を逸らして、見なかったことにするもののこと。

 

買い場・売り場

 株の買い時、売り時のこと。もちろんそれを判断する根拠や基準は人それぞれ。そもそも、それが分かれば誰も苦労しない。

 

塩漬け

 主に私が保有している株のこと。具体的には、売り場を逃してしまった株を長期間保有することで、その株のことは塩漬け株という。多くの場合、多額の含み損を抱えている。

 

ポートフォリオ Portfolio

 個人や企業が保有する金融資産を種類別に見た内訳のこと。株式、債券、貯蓄、等々、金融資産を種類別に把握し、自己資産を分散投資する際に重要。カッコつけて言っているが、要はただの内訳。

 

仕手筋(してすじ)

 関わってはいけない人たち。あっちの世界の方々。具体的には、プロの投資家、投機家のこと。
 仕手筋が介入している銘柄のことは、仕手株(してかぶ)と呼ぶ。投機家の関わった仕手株は、値動きが激しくなることが特徴。

現実買い・理想買い

 株価が値上がるだけの現実的な裏付けがあって買うことを現実買い、人気や噂のみが先行した状態で買うことを理想買いという。ただそれを見分ける方法は、人それぞれ。言ってみれば、ただの主観。

 

ちょうちん買い

 機関投資家や外国人投資家、仕手筋など相場への影響力が強い投資家のまねをして買うこと。提灯の明かりに釣られる虫みたい。

 

連想買い

 ある銘柄が値上がったときに、それに関連する銘柄も値上がることを予想して、類似の、あるいは関連した銘柄を買うこと。
 または、株取引に関係なく、世の一般の出来事から連想して、値上がりすると予想される銘柄を買うこと。
 この株価上昇の因果関係を科学的に検証したものを「おけ屋理論」という。

 

ナンピン

 含み損を抱えた個人投資家がドツボにハマること。具体的には、保有している銘柄の値が下がったときに、買い増しをして全体の取得平均価格を下げること。「難平」と書く。

 

信用取引

 初心者が手を出してはいけない取引。しばしば、電車を止める効果がある。
 証券会社に保証金を預けることで、最大でその保証金額の3.3倍までの取引ができる。少ない自己資金で多額の取引が可能なため、これを「てこの原理」になぞらえて、レバレッジ取引ともいう。
 たとえば、2倍のレバレッジをかけて信用買い取引をした場合、値上がれば利益も2倍だが、当然、値下がれば損失も2倍になる。小学生でもできる計算だが、しばしばこの計算ができない人たちがいる。

 

信用売り

 信用取引によって株を売ること。証券会社などから株を借りて、その株を売り、後に買い戻して返却する。これを空売りという。

 一般的な株取引では、株を購入することから始まり、売却することで手仕舞いとなるが、信用売りでは、この取引が逆になり、売りから入ることになる。後に買い戻して証券会社に返却して手仕舞いとなる。そのため、損益の発生の仕方も逆になる。
 高い時に売って、安い時に買い戻せば、その差額分が利益になるので、株価が値下がったときに利益を出す方法。逆に株価が上がれば損失になる。
 信用売り取引を行う投資家を世間一般では、売りブタと呼ぶ。

 

出遅れ株

 株価が実態を反映せずに、割安のまま放置されている株のこと。言うまでもないが、それが分かれば、こんなBlog書いてない。

証券関連用語

監理銘柄・整理銘柄

 監理銘柄とは、上場基準に抵触し、上場廃止の恐れがある銘柄。死に体の株券。投資家に注意喚起する目的で、証券取引所によって一時的に一般銘柄と区分して指定される。
 当該企業の状況が改善せず、正式に上場廃止が決定されると、整理銘柄に指定され、一ヶ月の取引を保障した後に廃止される。株主もろとも墓場行き。さようなら。

 

株式分割

 発行済みの株式を分割して株の総数を増やすこと。株式発行数が増えるだけで、資本金の総額に変化はない。一株あたりの単価を安くして投資家数を増やす目的で行われる。貧乏な投資家には非常にありがたい制度。

 

エクイティファイナンス Equity Finance

 新株発行によって企業が資金調達を行うこと。企業にとっては自己資本の増加になるが、投資家にとっては一株あたりの価値や配当が希薄化する恐れがある。
エクイティ(equity)とは株主資本のことで、英語で言った方がカッコイイからそう呼ばれる。

 

デットファイナンス Debt Finance

 デット(debt)とは借入金のこと。デットファイナンスとは、銀行借入や社債発行によって企業が資金調達をすること。エクイティファイナンスとは異なり、借入金なので返済義務のある資金となる。

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