日本郵政、前期最終を一転赤字に下方修正
日本郵政 <6178> が4月25日大引け後(16:30)に業績修正を発表。17年3月期の連結最終損益を従来予想の3200億円の黒字→400億円の赤字(前の期は4259億円の黒字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。ただ、通期の連結経常利益は従来予想の7700億円→7800億円(前の期は9662億円)に1.3%上方修正し、減益率が20.3%減→19.3%減に縮小する見通しとなった。
会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結最終損益も従来予想の1702億円の黒字→1897億円の赤字(前年同期は2125億円の黒字)に減額し、一転して赤字計算になる。
日本郵政までおかしなことになっている。東芝の問題もまだ片付いてないのに、大企業の経営難が続く。
2015年の11月に日本郵政が株式市場に上場した時は、戦後最大のIPOとか言われて騒がれてたのに。。。1年半もしないうちに、巨額損失って。。。
あんだけ国に守られてて、巨大な資金力があって、いったいどーゆうけーえいしてんだ!
今回の巨額損失の原因になった海外のM&Aは、上場前に行っていたものだ。
って、ことは、はじめから爆弾抱えて上場したようなものだ。
遅かれ早かれ、M&A失敗の損失が表面化してたのだろうが、経営陣がこの上場前から巨額損失の事実を知っていたとすれば非常に悪質だ。一般投資家を完全に騙していたことになる。
日本郵政に流通革命は可能か
日本郵政の株価は、減損処理を発表した後もそれほど値を下げていない。
日本郵政の公募価格が、1400円で、2015年11月の初値が1631円。翌月に2000円近くまでいって、その2か月間が最盛期!(短っ!)
翌年2月に1200円台まで急転直下して、そのあとはずっと1400辺りをウロウロ。
元から、ぐだぐだな株価だ。巨大な組織だけあって、多少の不祥事では大した値動きはないのかもしれない。その意味では、確かに長期投資に向いてる銘柄かもしれない。
だが、巨大組織ゆえの安定性だけを評価して、今の郵政の株を購入するのは危険だろう。逆に今、底値なんだから買い時だ、という人もいるが、海外事業に失敗して、もう成長性はないっ!成長戦略がなにも見えない。
Amazonがクロネコヤマトともめているのだから、今こそ日本郵政にとっては商機だと思うのだが、公務員上がりの職員の群れに、市場を奪おうというような覇気があるようには感じられない。
元国営の強みで、日本全国に巨大な流通網を持っているのだから、日本の流通を改革するだけの潜在力は十分あるはずだ。流通業界が混乱している今こそ、流通を根本から変える絶好の機会かもしれないのに。
宅配ボックスの設置・販売、商店や公共施設での荷物受け取り拡大など、流通改革を実現できそうな発想や方法はいくらでもありそうなのだが。。。
日本郵政なら組織力も資本もあるんだから、本気で取り掛かり始めたらすごいことになりそうなんだけど、でも、元官僚と元公務員の巣窟じゃ、そんな企業家精神はないだろうなぁ。。。
Amazonの方が先に独自の流通網を作ってしまいそうだ。
こりゃー安くても買う気にはならないな。。。