廃品回収車の騒音について中野区に問い合わせてみた
廃品回収車の騒音について、中野区に問い合わせてみた。生活環境分野・環境公害担当の方のお話によると、廃品回収車に関する騒音の苦情は非常に多く、毎年100件を超える通報が区に寄せられているとのこと。区としても対策の一環として巡回による取り締まりを行っているそうだ。
しかし、私の住んでいる地域では、ほぼ毎日のように廃品回収車が回ってくる。土日ともなれば朝から晩まで何台もの車両がひっきりなしに走り回り、自宅前の通りを同時に2台がすれ違うことすらある。この地域における騒音の多さは、もはや常軌を逸していると言っても過言ではない。
区による取り締まりがまったく効果を上げていないように思えたので、その点を問いただしたところ、苦情は中野区全域にわたっており、すべてのエリアをカバーするのは物理的に限界があるとのことだった。また、土日祝日は巡回を行っていないため、区単独での対応は難しいそうだ。
では、どうすればいいのかと尋ねたところ、「廃品回収車を見かけたらすぐに110番してください」と言われた。警察も騒音問題について取り締まりを行っており、警察に通報することで迅速な対応が可能だという。警察には現場対応の機動力と、必要であれば逮捕の権限もあるため、警察への通報が最も効果的とのことだった。
とはいえ、事件性のないことで110番にかけるのは、やはり心理的な抵抗がある。多くの人がためらうのではないだろうか。その点が気になったので、「本当に110番で問題ないのか」と念を押して確認してみた。すると、中野区としても中野警察署・野方警察署に廃品回収車の取り締まりを依頼しており、警察とも連携して対策を進めているので、全く問題ないとの回答だった。
実際に110番してみた
というわけで、実際に110番してみた。生まれて初めての110番通報だった(ある意味、日本の平和を実感した瞬間でもあった)。
やはり最初は緊張したので、事前に車のナンバーを控え、さらに「110番のかけ方」をネットで検索してから臨んだ(笑)。意外と多くの情報が出てきて、通報時には氏名を聞かれることもあるが、騒音などの通報であれば匿名でも問題ないという(ネット情報だが、実際そうだった)。
以下がその通報時のやり取りである:
「はい、こちら警視庁110番です。事件ですか、事故ですか?」
「いや、事件というわけではないんですが…」
「では、どうされましたか?」
「自宅近辺を廃品回収車がずっと巡回していて、かなりうるさいんです。」
「ああ、車の放送がうるさいんですね。どこの何町ですか?」
「中野区○○の×の×のあたりで、近くに○○があります。」
「車の特徴は? 軽トラですか?」
「はい、白い軽トラックです。ナンバーも控えてあります。」
「ああ、そうですか!(ちょっと驚いた様子)ではナンバーをお願いします。」
「横浜480 かXX-XXです。」
「わかりました。すぐに警察官を向かわせますね。それと、お名前を伺ってもよろしいですか?」
「匿名でお願いします。」
「匿名ですね。対応後の報告は必要ですか?」
「いえ、必要ありません。大丈夫です。」
「了解しました。ご連絡ありがとうございました。」
「はい、すみません。お手数おかけしますが、よろしくお願いします。」
通報は2分もかからず終わった。どうやら拡声器で巡回する廃品回収車についての通報は珍しくないようで、警察も対応に慣れている印象だった。実際、匿名での通報も問題なく受け付けてもらえた。その後も何度か通報したが、名前やその後の報告について聞かれることの方が少なかった。
警察の対応と通報時のポイント
廃品回収車は、不法投棄や窃盗などの問題にもつながっており、警察としてもこうした通報には積極的に対応しているようだ。廃品回収車に限らず、竿竹屋や豆腐屋なども、拡声器による営業行為は多くの場合、条例違反にあたる。中には犯罪予備軍のような業者もいるため、見かけたらためらわずに110番通報するのがよい。
110番する際は、できるだけ詳細な情報を伝えるように心がけよう。たとえば、車の色・車種、通報時にいた場所、車の進行方向など。また、ナンバーを控えられるなら一部でもメモして伝えると効果的だ。私は最近ではカメラでナンバーを撮影してから通報している。最近のカメラはコンパクト機でも20倍以上のズームが可能で、アパートの6階からでもナンバーがはっきり撮れる(日本の技術はホントすごい、と感心していたら中国製だった)。
最後に
拡声器で大音量を流しながら町中を巡回するという、世界的にも類を見ないような営業行為を、私たちは決して許してはならない。これは、日本の恥でしかない。
騒音に悩まされているなら、迷わず110番することを強くおすすめしたい。
追記
110番以外に廃品回収車の騒音に対する対策として個人ができる方法は下の記事でまとめてあります。参考にしてください。
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