【株式投資入門】株式の原価とは? – 株式の本来の価格(BPS)を知る

株式の本来の株価、BPSとは?

 株価は、日々変動しています。

 株価が常に値動きしているのは、会社の収益に対する期待値が、株価に反映するからです。

 期待値とは、思惑と言い換えても同じことです。この会社の収益は、将来、伸びそうだとか、悪化しそうだ、といった人々の思惑や予想のことです。この思惑(期待値)によって株式への需給関係が変動して、株価が常に変動しているのです。

 だとしたら、株式の本来の価格って存在するのでしょうか?

 もちろん存在します。本来の価格、つまり適正価格がちゃんと存在しているのです。

 次の式で求めることができます。

 純資産 ÷ 発行株式数 = 原価(BPS)

 会社の資産から負債を引くとその会社の純資産が出ます。会社を株主のものと考えると、この純資産が株主のものになります。それを、発行株式数で割れば、株式の原価が分かります。この1株あたりの純資産額をBPS(Book-value Per Share)といいます。

 これは、会社が解散した際に、株主に割り当てられる資産なので、これが、株式の本来の価格ということになります。

 ざっくり言えば、株式の原価とは、会社の純資産のことです。

 ということは、1株当たりの純資産額(BPS)より、高い価格で株式を購入した場合、それは、割高ということです。逆に、BPSより低い株価の銘柄は、割安だということになります。

 ただし、会社は収益を上げることを目的とした組織です。株価には、純資産額だけでなく、会社の収益力に対する期待値も反映されています。純資産がたくさんあっても、収益が悪ければ、意味がありません。逆に、収益力の高い会社は、純資産が少なくても高く評価されます。
 企業の収益力に対する期待値が、その会社の株式の需給関係に影響を与えます。

 この原価を基に、収益力という期待値によって、需要が増減して、株価が決まります。

 なので一概には言えませんが、BPSは、株価が割高か割安かを判断する際の一つの基準にはなります。
 ぼったくられないようにするためには、なにごとにも原価を知ることがまず重要です。高値掴みしないようにするためにも、BPSを確認するようにしましょう!