バッテリーが燃える時代に、私たちはどう向き合うべきか?
ここ20年で、私たちの生活は劇的に変化した。
スマートフォン、ノートパソコン、タブレット、ワイヤレスイヤホン、携帯ゲーム機──私たちの日常は、数多くの電子機器に支えられている。
そして、それらの多くに共通するのが、リチウムイオンバッテリーの存在だ。
コンパクトで高性能、繰り返し充電できるこの電池は、まさに現代のモバイル社会の心臓部ともいえる。
だが、その便利さの裏には、重大なリスクが潜んでいる。
「寝てる間にスマホが燃えたら?」──日常に潜むリスク
スマホを枕元で充電しながら眠ってしまった──
そんな経験はないだろうか?
だが、もし夜中に充電中のスマホが発火したら?それは直接、命に関わる事態だ。
しかも、スマホだけではない。リビングに置きっぱなしのタブレット、玄関で充電中のモバイルバッテリー……
こうした機器が留守中や就寝中に発火しても、おかしくないのだ。
実際、粗悪な製品による火災事故の報告は後を絶たない。
「PSEマークがあるから安心」──そう信じている人も多いが、偽装マークや検査をすり抜けた製品が市場に出回っているのが現実だ。
リコールだけで済ませていいのか?
メーカー側の対応は、基本的に「リコール」で終わるケースがほとんどだ。
しかし、それで本当に済む話なのか?
実害が出てから回収する──そんな後手の対応では、命を守ることはできない。
発火した製品により、家が焼けたり、大やけどを負ったりした事例も存在する。それでも、企業は「回収して謝罪」で済ませる。
こうした状況が続くなら、消費者は安心して製品を使えない。
もはや、品質管理を怠った企業に対しては、罰則や販売停止措置など、より厳格な対応が必要ではないだろうか?
私たちにできる対策とは?
まずは、信頼できるメーカーの製品を選ぶこと。
安さだけで購入せず、レビューや製品認証、安全試験の有無などを確認する姿勢が求められる。
また、使用方法にも注意したい。過充電、過放電、極端な高温環境での充電、傷のついたケーブルの使用などは、発火リスクを高める。
- 寝るときは充電を控える
- A◯azonで大量に出回る中◯のバッテリーを使わない
──そうした基本的な心がけが、命を守ることにつながる。
電子機器が生活必需品となった今だからこそ
技術の進化は、私たちにかつてない便利さをもたらした。
だがその裏には、「火を吹くスマホ」という、かつて想像もしなかったリスクも潜んでいる。
私たちの生活を支えるリチウムイオンバッテリー。
それを「安全に使える社会」にしていくためには、企業の責任追及だけでなく、私たち一人ひとりの意識と行動も問われている。
モバイル製品が日常に溢れる時代──企業にも、そして自分たち自身にも、より厳しい目を向ける必要がある。
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