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【概略】進化論の進化史

初期進化論

ジャン=バティスト・ラマルク

『動物哲学』(1809)
用不用論
 生物の器官は、その使用・不使用の頻度や強度によって発達もしくは退化する。その結果、形質が後天的に獲得される。獲得された形質は遺伝する。
 獲得した形質によって環境に適応したものが、遺伝によってさらに有利な方向へ変化する。
 生物は自然発生し、単純なものから複雑なものへという目的論的に進化する。

進化論の成立

チャールズ・ダーウィン

『種の起源』(1859)
自然選択説
 環境から得られる資源は、全生物が繁殖に可能な量よりは少ない。そのため、生物には常に環境から淘汰圧がかかる。
 形質や性質の差によって、繁殖する期待値に差が生じる。
 環境に適応し、有利な形質を持ったものが、繁殖に成功する。
 進化は方向性を持たない。偶然の結果が累積したもの。目的論的解釈を否定。

遺伝子の発見

グレゴール・ヨハン・メンデル

メンデルの法則 (1865)
 遺伝子の概念を導入、獲得形質の遺伝を否定。
 各形質は独立して遺伝する。(分離・独立の法則)

ウォルター・サットン

染色体説 (1902)
 遺伝子が染色体上にあるという説を提唱。
 生殖細胞が減数分裂することを観察。

ネオダーウィニズムの登場

ロナルド・フィッシャー

『自然選択の遺伝学的理論』(1930)
総合説
 遺伝学と自然選択説を統合。
 遺伝子の突然変異が形質や性質の差を生み、それが環境適応の期待値に差を生じさせる。

集団遺伝学
 環境適応や種分化といった遺伝による進化の過程を確率論や統計学など数学的手法を用いて、数理モデルによって研究する。

現代進化論の発展

1940年代以降
 自然選択と突然変異を中心として、より広い学際的枠組みの成立。

オズワルド・アベリー

DNA遺伝子論 (1944)
 DNAが遺伝子の実体であることを証明。DNAが形質転換の原因物質であることを突き止める。
 分子生物学の成立。

V. C. ウィン=エドワーズ

郡選択説 (1962)
 自然選択は、個体間競争ではなく、種や群れの間にもっとも強く働く。
 「利他的な」振る舞いをする個体が多い集団は存続しやすい。

W. D. ハミルトン

血縁選択説 (1964)
 遺伝子プールを対象とし、生物個体ではなく、その血縁集団を基準とした環境適応度を考える。
 遺伝子を共有する血縁個体の繁殖成功を増すことによって得る間接適応度と個体の適応度を足し合わせた包括適応度を最大化する形質が進化する。

寄生者説
 有性生殖の進化的意義を説明する理論。
 有性生殖の利点は、遺伝的多様性を促進させること。
 寄生者(寄生虫、ウイルス、細菌など)と宿主の間で、恒常的な軍拡競争が存在している。寄生者は一般的に寿命が短くより早く進化するため、常に淘汰圧がかかる。
 有性生殖による組み替えで、常に遺伝的多様性を増加させ続けることが、寄生者へ対抗手段になる。有性生殖は寄生体への対抗戦略である。 

ヴァン・ヴェーレン

赤の女王仮説 (1973)
 捕食者と非捕食者との間の軍拡競争により常に選択圧がかかる。そのため、生存競争(他種との競争)で有利であり続けるためには、常に進化によって継続的な改善が必要。
 種は、進化の中で生存に巧みになっていくわけではない。種の絶滅する確率は、ランダムである。

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