【古代の謎】インカ帝国の頭部外科手術、脅威の生存率が判明

高度な外科技術を誇ったインカ帝国

 インカ帝国は、南米ペルーを中心に15世紀に栄えた帝国です。

 頭部骨折に対する高度な施術を行っていたことで有名ですが、米テュレーン大学の形質人類学者ジョン・ベラーノ氏の研究によって、その生存率が70%を超えていたことが明らかになりました。

古代インカの穿頭術、成功率は70%を超えていた

 数千年前はヨーロッパや南太平洋でも穿頭術が行われており、アフリカ東部では1990年代まで続けられていた。だが、この治療が最も盛んだったのは、14~16世紀のペルー、つまりインカ帝国だ。その証拠に、この地域で穴の開いた頭蓋骨が数多く見つかっているほか、骨が治癒した跡から手術後の生存率が高かったことがわかってきた。

――なぜペルーで穿頭術がそれほど盛んだったのでしょうか?

 世界の多くの地域では、弓矢、剣、やりなどが武器として使われていたのに対し、ペルーでは戦いに投石器やこん棒などが使われていました。そのせいで、頭部の骨折が起こりやすかったのでしょう。弓矢や剣、やりでは、投石やこん棒ほど頭部に傷を負うことはありません。

――ペルーの外科医は、なぜこのような大胆な治療を始めたのでしょうか?

 おそらく、打撃を受けた頭皮をきれいに洗って、折れた骨の破片を取り出すといった、ごく単純な処置から始まったのだと思います。その患者は死んでしまったかもしれませんが、これが命を救い得る治療だということに間もなく気付いたのでしょう。穿頭術は、意識を高める神秘的な力を得るために行われたり、純粋に儀式として行われたりしたのではなく、頭部に重傷を負った、特に頭蓋骨を骨折した患者に施されていました。これについては膨大な証拠があります。

National Geographic 日本版

 インカ帝国は、南米で最大の帝国を築いた文明であり、最盛期には、現在のチリからアルゼンチン、コロンビアにまで亘る領土を形成しました。

 征服の過程で戦争も多く行われ、多くの負傷者を出したものと思われます。それが、皮肉なことに、かえって高度な外科手術の技術を生むことになりました。

 特に驚くべきことは、細菌という観念がなかった時代に、感染症をほとんど引き起こしていなかったことです。

――ペルーの穿頭術が、西洋に比べて成功率が高かったのはなぜでしょう。

 西洋では、手術道具は医師が水洗いして拭くだけで、別の患者の手術にも使われていました。また、手術は病院で行われていました。衛生管理の行き届いた現代の病院でさえも、多くの人が病院で感染症にかかります。一方、当時のペルーに病院はありませんでした。手術はおそらく屋外で行われ、手術道具は1回使えば捨てていたのでしょう。そのため、感染症の危険はかなり低かったと考えられます。

 しかし、いくら生存率が高かったとはいえ、麻酔技術のなかった時代の施術には、非常な困難が伴ったのではないでしょうか。患者は痛みから暴れてしまうのが一般的だからです。

 その点に関して、ジョン・ベラーノ氏は次のように答えています。

――このような手術は、激痛を伴ったのではありませんか?

 頭皮には多くの神経があり、ナイフやかみそりの刃を頭皮に入れれば痛みを感じますが、歯を食いしばれば、耐えられないほどではありません。そして、骨自体には神経はほとんどありません。医師が「今から頭蓋骨を削って穴を開けます。でも痛くはありませんよ」と告げたとしても、嘘とは言えません。

 。。。。。。

 いや、いや、いや。(ヾノ・∀・`)ナイナイ

 そりゃないでしょう、いくらなんだって。

 どー考えたって激痛ですよ。

 インカ文明は、医学、建築、天文学に極めて高度な技術と知見を持っていたことで知られています。
 しかし、この時代の戦士として生まれてこなくて、心底よかった。。。ホッ(-。-;)